流通・乳業者の皆様へ

地元の皆さんに美味しいと言われるのが何よりの喜びです。

会津の健康な牛から搾った生乳を、消費者の皆さんに届けて下さい。

良い水、良い気候が会津牛乳の美味しさの秘訣。

磐梯山と猪苗代湖に挟まれた磐梯山麓の高台にある成田牧場は、緑豊かな素晴らしいロケーションに囲まれています。「何と言っても、水は磐梯の伏流水。1年を通じて涼しい気候のこの地は、牛にとって、とても良い環境でなんです。」と語るのは、成田牧場の三代目、成田 昌弘さん。
震災の影響で、成田牧場でも周辺地域の牧草を使えない状況になりました。それまは、自前の広大な草地で牧草を作り、牛たちに与えていましたが、あの日を境に2013年の春頃までは100%購入飼料に頼らざるを得なくなりました。もちろんコストが増大しますし、乳牛に与えるえさの栄養バランスも難しくなります。
「草地の除染も終えて、育成牛に自家製の牧草を与えることができるようになって、栄養バランスも改善しました。震災前は1頭当たり30kgの生乳を搾っていたのが、震災直後はえさが変わったこともあり、搾乳量が落ちてしまいましたが、今では1頭当たり27kgぐらいまで戻ってきています。」と、生産量も回復してきているそうです。

格好良い牛をつくって、もっと美味しい牛乳をお届けしたい。

「昨年の暴風雪で牛舎の屋根を飛ばされちゃったんですよね。だから、今の目標は牛舎の改築をすることです。」就農して17年。先代から受け継いだ家族経営の牧場を守りながら、牛舎の改築に合わせて搾乳ロボットの導入も検討中とか。「時間に余裕ができれは、子どもの学校行事や地域の活動にも参加できるし。」と語る成田さん。会津地域の酪農家は後継者に恵まれ、酪農家同士のネットワークも活発だとか。「外に出て、いろいろな人の話を聞いて、知恵や知識を身につけないと。井の中の蛙じゃダメ。」
円高等による飼料の高騰など震災後の再起に向けての難題もありますが、ご自身は共進会(牛のコンテスト)にも挑戦する意欲を隠しませんでした。「格好の良い牛をつくって、その牛で県の代表になりたい。」良い牛は、同じえさでも牛に無理をさせずに、美味しい生乳を恵んでくれるんだそうです。