流通・乳業者の皆様へ

東北の酪農は震災を乗り越え、皆様が安心できる牛乳を、より美味しく。

優れた健康食品である牛乳・乳製品を、安心して召し上がっていただくための私たちの挑戦。

厳しい状況からの復興。そして、安心いただける生産体制づくりをこれからも。

震災の直後、酪農家の多くが休業を余儀なくされ、一時期、福島県の乳牛の飼養頭数は震災前の半分以下となり、牧草を作るための草地も全く使えない状況になりました。その中でも、震災の翌年には復興牧場ミネロファームをスタートさせ、徐々に生産を再開する牧場も増えて、今秋には大型の共同牧場フェリスラテが出荷開始を予定しており、生産量を回復できる見通しも立ちつつあります。
私たち福島県の生産者は、行政による放射性物質モニタリング検査に加えて、えさや生乳の自主検査を継続しています。えさについては、国の定める安全基準値100ベクレル以下に対して、私たちはその約1/3の30ベクレル以下のえさを給餌対象にしています。その結果、乳牛から搾った生乳についてはND(不検出)の状況が続いており、乳牛の飼育段階から何重もの検査を経て出荷している福島産の牛乳は、実は最も安全を確認された牛乳であるということを、是非ご理解いただきたいと思います。

消費者交流など地道な活動から、牛乳・乳製品の魅力を最大限に。

私たちが実施する消費者交流イベントでは応募者が非常に多く、震災を契機に消費者の皆様の食に対する関心が高まっていると感じます。イベントでは目で見て、舌で味わって、現場を学んでいただき、酪農家や生乳生産の現状をお伝えしたり、牛乳の飲み方の提案なども行い、親と子が同じ体験をすること通じて、会話が生まれやすいプログラムをご提供しています。
ご存知の通り、牛乳は栄養価の高い食品です。使い方次第では調味料にもなりますし、手間をかけずに料理のレパートリーを広げることができます。昨今、和食に牛乳が合わない等との風潮もあるようですが、カルシウムとタンパク質の摂取には牛乳が一番。毎日の食事に牛乳・乳製品を取り入れていただくことを、お勧めいただきたいと思います。
これからも、私たち生産者は安全で良質な生乳をしっかりと生産していきますので、皆様には消費者に一番近いところからのご意見やご要望を聞かせていただきたいと思います。