低温保持殺菌法ていおんほじさっきんほう
 「低温保持殺菌」は、63〜65℃で30分加熱する方法で、「低温殺菌牛乳」の製造に用いられます。生乳本来の風味が生かされている、たんぱく質の熱変性が少ないなどが特徴で、最近では消費者の注目が集まっています。これは欧米では市販牛乳の主流ですが、殺菌工程や搾乳方法に手間と時間がかかるので、コストが高くなることがあり、日本では小規模の限定的生産にとどまっています。
 また、「低温保持殺菌」は、微生物を完全に死滅させることではなく、害のない程度にまで減少させることを目的としているため、一部の耐熱菌は残ってしまいます。そのため一般に消費期限は5日前後と高温殺菌品より短く設定されています。