れんにゅう
 れん乳には、加糖れん乳と無糖れん乳があります。加糖れん乳は、生乳に砂糖を加えて約1/2.5に濃縮のうしゅくしたものです。コンデンスミルクという名前で呼ばれています。無糖れん乳は砂糖を加えていないもので、こちらはエバミルクのことです。無糖ですが、乳糖は含まれています。
 れん乳の歴史をさかのぼれば、1857年にアメリカで長期保存を目的に真空濃縮釜で製造されたのが最初といわれています。日本では、約1000年前の醍醐(だいご)天皇の時代に牛乳を煮詰めてれん乳のような「酥」(そ)を製造したことが記録に残っています。しかし、糖を加えて製造したのは1872年、大量生産が可能になったのは1869年のことでした。
 れん乳は育児用として発展してきましたが、現在は主に、業務用のアイスクリーム、お菓子、乳飲料の原料として用いられています。コンデンスミルク、エバミルクともに、製造後約1年と保存性が高いのが特徴です。災害時には、牛乳に代わる貴重な栄養源にもなります。
 また、コンデンスミルクは、加熱濃縮によって生成するメラノイジンのために牛乳にないコク味をもち、粉乳にないなめらかな組織をもっているので、アイスクリームやクッキーづくりに欠かせません。エバミルクも生乳だけを濃縮しているので、調理材料を薄めることなく牛乳の風味をつけることができるというメリットがあります。