無脂乳固形分むしにゅうこけいぶん
 無脂乳固形分とは、乳脂肪を除いた固形分のことです。牛乳のほとんど(約88%)は水分です。そして水分以外の固形分は、乳脂肪分と無脂乳固形分とに分けられます。
 無脂乳固形分(約8.8%)は、たんぱく質(3.3%)、炭水化物(4.6%)、ミネラル(0.7.%)、ビタミン類を含んでいます。たんぱく質は必須アミノ酸のバランスが良く、栄養価が高い特徴があります。炭水化物のほどんどは乳糖でエネルギー源になります。ミネラルの中では、カルシウムが特に多く、ナトリウム、リン、マグネシウムも豊富に含まれています。
 乳等省令(厚生労働省)では牛乳の無脂乳固形分は8.0%以上、乳脂肪分は3.0%以上と定めています。
 牛乳の成分は、季節により変動します。無脂乳固形分、乳脂肪分ともに、夏季では冬季に比べ、0.2%近くも数値が低下します。また、乳量も低下します。そのため、夏季には牛舎の暑熱対策や飼料給与の改善で、乳量や乳成分が低下しないようにすることが重要になっています。