離乳りにゅう
 子牛を育てるうえで、母牛のお乳や代用乳から固形のエサへと切り替えることを離乳といいます。人間の赤ちゃんが乳離れをすることと同じ意味です。 代用乳とは、言葉どおり、母乳の代わりをするもので、脱脂粉乳を主体に、乾燥ホエー、乾燥バターミルクに、穀類紛などが配合されたものです。
 離乳の時期は、一般に生後4〜7週がひとつの目安といわれ、早ければ早いほどよいとされています。長期間ほ乳を続けて固形飼料を与えることが遅れると、ルーメンという胃の発達が遅れることになってしまいます。ルーメンは牛にとってとても大切な器官で、健康な胃をもつ牛に成長させるために、早い時期の離乳が必要なのです。
 生後7〜8日くらいになると、離乳の準備がはじまります。母牛のお乳や代用乳を与えるのと並行して、人工乳や良質の乾草を与えはじめ、固形飼料に早い時期から慣らすようにします。ちなみに、人工乳は、離乳食の一種で、粉状やペレット状で子牛に与えます。
そうして徐々に慣らしていき、一日に人工乳などの固形飼料を1kgほど摂取できるようになれば、離乳することができます。