サイレージ
 サイレージは、乳牛の大切な飼料作物をサイロなどで発酵させたものです。代表的な原料は、牧草やとうもろこし(コーン)などで、牧草サイレージの場合、イネ科やマメ科(アルファルファ)の牧草などが主流になっています。
 では、どのような方法でつくられるのでしょうか。「ロールベールサイレージ」といって、みなさんがキッチンでラップを使うのと同じように、特殊なビニールで牧草などを密封みっぷうする方法が、最近では多くみられるようになってきました。比較的手軽につくれることで、たくさんの酪農家たちに普及したといわれています。 しかし、刈り取った牧草を積み上げて、それをビニールで密封するだけで、サイレージが完成するわけではありません。よい品質のサイレージをつくるには水分や密封の状態など、さまざまな要因が関係しています。 長期間安全に貯蔵するためは乳酸菌にゅうさんきんのはたらきが欠かせません。
 このとき炭酸たんさんガスや窒素ちっそガスが発生し、安全に保存されるというわけです。しかも、栄養分のロスも最少限に抑えられるという利点もあります。今度、牧場へ行ったら、乳牛たちの「食料貯蔵庫」サイレージにぜひ注目してみてください。