人工授精じんこうじゅせい
 ときどきマスコミでも話題になるように、人間の世界でも人工授精(体外受精)が行われています。しかし、まだまだ私たちにとって身近なものとはいえません。
 ところが現在、日本では、牛の赤ちゃんの約99%がこの人工授精によって誕生しています。1頭の優良なオス牛の精子が何頭ものメス牛に種付けされる。つまり、優良な赤ちゃんが数多く生まれる、というわけです。
 人工授精では、ほとんどの場合、凍結精液とうけつせいえきというものが使われています。これは、結氷点以下の温度に凍結した精液のことです。 オス牛の精液を細長いストロー型の容器に入れ、液体窒素できたいちっそで−196℃という低温のまま保存されています。これによって長期間の保存が可能になります。