育成牛いくせいぎゅう
 子牛を成牛まで育てることを「育成」といい、乳牛の場合、生まれてから初めて子牛を産むまでの期間を指します。一般には離乳りにゅうするまでの牛を「ほ育牛」(ほ乳牛)、離乳から初回受胎じゅたいまでの牛を「育成牛」、 受胎から初産までの牛を「未経産牛みけいさんぎゅう」(初妊牛)と呼んでいます。
<育成の目標>
 育成牛の発育のよし悪しは、繁殖はんしょく能力や乳をだす能力に影響するといわれ、酪農技術の重要な ポイントになっています。育成は、
  1.肢やひづめの丈夫な耐久力のある牛
  2.消化能力の優れた食い込みのよい牛
 3.繁殖成績が良く乳量の多い牛を育てること、を目標とします。
<放牧育成>
  5〜6カ月齢までは専用の牛舎で飼われますが、第一胃の発達した(発酵はっこうが活発になり飼料が十分消化できる)牛の育成は、放牧地に出して自由に牧草を採食させ、運動させます。本格的な放牧は、8〜10ヶ月齢以降で、牛が放牧地の環境に慣れるようにはじめは時間放牧とし、 徐々に全日放牧にし、急激な変化を避けて育てます。