家畜かちく
 家畜とは、乳牛のように牛乳や肉を人間が利用するために飼育される動物のことです。乳牛のうちメス牛の多くは、妊娠にんしんと出産をくり返しながら牛乳を生産し、6〜7年でその役目を終え、肉として利用されます。
 人間が牛を飼うようになったのは、約8,500年くらい前の中東(トルコなど)で、すでに牛乳も利用されていたようです。
ただし気温の高い中近東などの地域では、牛乳はくさりやすく、最初は神へのささげものとされ、そして王族や貴族の限られた貴重な飲料だったといわれています。
 また、日本に牛乳が伝えられたのは、飛鳥あすか時代で、百済くだらからの帰化人きかじんである福常が、孝徳天皇(644〜654年)に牛乳を加工した「蘇(そ)」を献上したという記録が、平安初期の記録にあります。深い味わいや本当の楽しみなどに接したとき「醍醐味(だいごみ)」といいますが、「醍醐(だいご)」とは古代の最高級の乳製品の名前です。