|
トップ
|
中央酪農会議とは
|
お問い合わせ
|
スゴいぞ!牛乳。飲んだら、ええよう。 >>>
平成26年度 酪農教育ファームスキルアップ研修会(関東会場1)
―パネルディスカッション2―
平成26年度 酪農教育ファームスキルアップ研修会(関東会場1)が行われました。
「命の重み」をどう伝える?
関口:
昔は鶏をつぶしたり、昼間遊んだ羊を夜食べたりしていました。それはリアルすぎてどうかと思っていましたが、最近はありのままを伝える方が良いと思っています。
野口:
「牛の一生」の紙芝居を読むと、最初はざわざわしているのに、お産の場面などになると、高校生でも突然静かになって聞いてくれます。難しい話はできませんがこの紙芝居で伝えられているかなと思います。
牧野:
牧場での体験で必ず伝えています。変に濁したりはせず、雄牛もお乳が出なくなった雌牛も最後はお肉になると伝えています。それがかわいそうという事ではなく、お肉になった牛を自分達が頂いて、自分達が生きているという事までしっかりと伝えます。私達が毎日成長しているのは牛をはじめ、全ての生き物のおかげだから、「いただきます」や「ごちそう様」をきちんと言おうというとあまり重くならず、子ども達も給食やおうちに帰って「いただきますっていうね」と返してくれます。
参加者:
観光牧場だと不特定多数の多くの子ども達が来ます。中には先生達の希望で、人工授精の話をしないでほしいとか、ストレートにお肉になるという話をすると食べられなくなってしまう子がいるという事も聞きます。ですが、特に雄牛は生まれてすぐお肉になってしまい、そのお肉は子ども達の口に入っていると思うので、最後はお肉になるという事を伝えなけれはならないと思っています。一年生でも話すようにしていますが、話し方に気を付けています。
今までの体験で印象に残っていること、そのシーンが印象に残った理由
野口:
不登校の子が牧場に来て、そこで何かを掴んだのだと思うのですが、農業高校へ進んで役員になったり積極的に活動して大学へ行き、就職して結婚して子どもを連れて牧場へ来てくれたことが印象に残っています。また、学校などで体験に来るのですが、わんぱくな子どもほどその後何度も牧場へ遊びに来てくれます。牛とか酪農は癒し効果とか素直になれる環境にあるのかなと思います。
牧野:
被災地支援へ行ったときに、体験の最後に「牛さんと一緒に来てくれてありがとう」と言う言葉を子ども達からもらったことです。自分1人が行って何が出来るかではなく、牛がいて酪農家がいて体験ができたことから出た言葉だと思いますが、その一言で不安がなくなりました。救ってもらった言葉でした。
特に小さい子は、牛に触るのを怖がり、中には泣いてしまう子もいますが、「一緒に触るから触ってみよう」というと触れる子が結構います。そういう子ほど、最後までべったりくっついていたりします。一緒に触ってあげるという何気ないことですが、その子にとって触れるか触れないかでは今後に大きく影響するこ思います。酪農家だけが行く出前授業も今は結構あると思いますが、牛がいるといないとでは全然違うと感じました。
―子どもにとっては大きな牛は怖いかもしれませんし、触れない子もいます。でも、牛がもっている力だったり、酪農家の力添えがあって、触ることができる。その触れるか、触れないかで、生涯印象に残ることになるのではないかと思います。参加者の方にお聞きします。子どもから貰ったら嬉しい反応や言葉などはありますか。
参加者:
出前授業で障害を持っている子ども達のところへ行ったのですが、重度の子でいつも手は握られた状態だったのに、子牛に触ったときにいつの間にか手が開いていた。やはり触りたいという気持ちがいつも握られていた手を開かせたのかなと思って、感動しました。その光景が一番印象に残っています。
参加者:
体験後の手紙などで、牛乳を飲むようになった、残さなくなったということが書かれているととても嬉しく思う。
それぞれの寄り添う形
仁科:
教育現場の視点と体験を行なっている酪農家の視点ではずいぶん違うなと感じた部分もありましたし、同じ気持ちで臨んでいた部分もありました。
牛が最初から温かいと言って触らせるのではなく、子ども達が感じることや知ることがある。そのことを大事にしています。答えを最初から言うのではなく子ども達の気づきから何かを学ぶことを大事にしています。
出前授業で子ども達と寄り添うこと。どのような距離感で臨めばよいかということですが、私もすごく悩むところです。ぴったりとくっついて全てを指示することが良い学びなのかを疑問に感じています。距離感というところで、隣にいて手を取って一緒に触ってあげることもひとつの寄り添う形ですし、遠くから見ていて行動を見守ってあげることも寄り添う形ではないかと思います。
パネルディスカッション1へ
|
ホーム
|
サイト利用規約
|
個人情報の取り扱い
|
中央酪農会議とは
|
お問い合わせ
|
(C) Japan Dairy Council All rights reserved.