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平成26年度 酪農教育ファームスキルアップ研修会(関東会場1)
ー安全衛生対策についてー
平成26年度 酪農教育ファームスキルアップ研修会(関東会場1)が行われました。
「酪農教育ファームにおける安全衛生対策について」
中央酪農会議 業務部部長 寺田 繁
教育ファーム活動では人と家畜の接触機会が多くなります。人を媒介し家畜が罹患する牧場側のリスクと、動物由来に関する感染症として人が罹患する2つの面でリスクがあります。
家畜伝染病について
最近の事例だと、2010年宮崎県で発生した口蹄疫です。時が経つにつれて当時の意識は薄れて来ていますが、当時宮崎県で約28万頭が殺処分されました。
口蹄疫が万一発生した場合は、そこの酪農家ばかりでなく周辺の酪農、または口蹄疫の場合は偶蹄類なので、養豚、肉用牛農家等々に影響があります。
その他、酪農関係では無いですが、高病原性鳥インフルエンザについても2010年から2011年にかけて9県24農場で発生しました。今年に入ってからは、牛ではありませんがPED(豚流行性下痢)もあります。
こういった事の背景には、近隣諸国での口蹄疫発生、高病原性鳥インフルエンザの流行の継続、国境を超えた人と物の移動の拡大があげられます。
家畜から人の感染症について
今年、東京都内の小学校二校で児童が腹痛、下痢、嘔吐を訴え、それぞれの学校が学年閉鎖になりました。別々の地域の小学校でしたが同時期に同じ症状を訴えたことから両校の児童の便を調べると、原虫であるクリプトスポリジウムが検出されました。両校の共通点を調べてみると、同じ日に同じ牧場を訪れていて酪農体験をしていることがわかりました。具体的には牛舎の掃除、搾乳体験、バター作り、試食を実施していました。保健所がこの牧場に入り、検体、採取して検査をしましたが、結果としてクリプトスポリジウムは検出されませんでした。科学的に因果関係が立証されなかったのでこの牧場が原因だとは結論付けられませんでしたが、この牧場においては可能性があるので、このことを契機に一時受け入れを全て中止し、井戸水を使用していた為、井戸の掃除や牛舎、堆肥舎等も綺麗にして備えたとのことです。
受け入れ前に実施しておくこと
受け入れ前は要注意牛と異常牛の確認や、改めて危険エリアと見学可能エリアを分ける等確認する必要があります。また踏み込み槽を各所に設置すること、十分な数だけ手洗い場を設置するなど。
受け入れ時に実施することとして、注意事項の周知、可能であれば長靴の着用、牛舎全域には出入り時に踏み込み消毒槽を利用すること、搾乳体験、乳製品手作りなど全ての体験後の手洗い徹底です。手洗いは食中毒の原因になるので、重要事項としてお願いしています。
感染症対策の基本として「入れない、広げない、持ち出さない」を実施。「広げない」為には、動線の確保で、基本的に牛舎の中で行ったり来たりが無いよう、一方通行で動線を確保してください。「持ち出さない」為には牛舎の出入り口に手洗い場、消毒槽の設置をし、そこを通過しなければならないような動線を確保してください。
生乳の取り扱い・手作り体験をする場合に注意すること
1.搾った牛の乳はその場で、体験者に飲ませてはいけません
2.手作り体験の場合は、市販の牛乳を用いること
3.出来るだけ屋根の下や囲いの中(建物の中)で行うこと
4.よく手を洗ってから体験をする
5.手作り体験などをしてから動物に触れる体験をする等、体験の順序を考える
6.作ったものは持ち帰らせずその場で食べる
7.容器は加熱殺菌できるものを使用すること
詳しくは当日資料をご覧ください。
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