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令和2年度 酪農教育ファーム実践研究集会−ワークショップ−
ワークショップ
「酪農教育ファームwithコロナ〜活動の価値と役割を再確認し、今自分たちに何ができるかを考えよう〜」
進行:横山弘美(日本酪農教育ファーム研究会 事務局長)
 本日は全国からたくさんの酪農家の方や関係団体、そして教育関係者が集まっています。せっかくなので、交流も兼ねたワークショップの場にさせていただきます。
 地域も状況も職種も違う方々で交流し、現状を知り、コロナ禍でも酪農教育ファーム活動の価値を再確認して、そしてこの活動を止めないためにはどうしたら良いかを皆様で知恵を出し合えたらと思っています。
 本研究会では7月に総会を行い、その時にも学校の現状や酪農家の現状など情報交換を行いました。
 学校ではGIGAスクール構想というものが進められ、学校にオンライン環境が少しずつ整えられるようになりました。また、総会では、新学習指導要領で求められる学習の場が酪農教育ファーム活動にあるのではないかという話題も出ました。一方、牧場では中央酪農会議が作成した新型コロナを踏まえた交流活動ガイドラインを踏まえ、各々の牧場で工夫しながら、徐々に体験活動が復活しているということでした。
 そのような現状を踏まえ、「酪農教育ファームwithコロナ〜活動の価値と役割を再確認し、今自分たちに何ができるかを考えよう〜」というテーマでグループワークを行いたいと思います。
グループで話し合い
 ワークショップはZoomの「ブレイクアウトルーム」(参加者を複数のグループに分ける機能)を活用して進めました。1グループは4人〜5人で、それぞれに酪農家と教育関係者が含まれます。

 1回目のグループワークは約15分間で、自己紹介とコロナ禍における近況報告を行いました。
 いったん参加者全員で集まった後、2回目のグループワークは次の通り行いました。

ゴール:
①酪農教育ファーム活動の価値を再確認する。
②withコロナ禍での体験学習の可能性やアイデアを出し合う。
ルール:
全員に発言の機会があるように。
進め方:
時間は30分間。
1周目は1人3分以内でアイデアを出す。どんなことができるかのアイデアや、やってみたいことなど。2周目はフリートーク。これは大事にしたいとか、これをやってみたい、これならできそうだということを出し合い、そのためにはどうすれば良いかなど話を深める。

 最後に、グループ内で出た意見をグループリーダーが発表しました。
グループ発表
1グループ
生活に深く関わっていること。
食牛の命に関わっている。
体験を通しての変化、態度や考えの変化、興味を持ってくれる、驚き、それを知らないので知らせる。
それを継続していく、酪農少年団的な取り組み。
まだまだ酪農教育ファームの活動を広めましょう。
2グループ
4点の課題が出ました。
1.体験ができない
2.自分がコロナにかかるわけにいかない
3.乳価が下がった、
4.補償のようなものはないのか
 体験ができないということで、今回のようにオンラインを使って学校と牧場をリアルに繋げるようなことができたら良い。そうしたら全国の様々な違いだとか、そういうのも経験でき、子どもたちも繋がれるのではないかと話しました。
3グループ
1.電話相談室
(酪農教育ファームバージョンのようなものに取り組んでみたらどうか)
2.本物とオンラインの使い分け
3.牛乳の良さをコロナ禍でもしっかり伝えよう
4.教師にも価値を伝えよう
4グループ
 伝え方も色々あると思うので、テレビ番組のように作って繰り返し行い、ひとつのものを作ってみる。 子どもたちだけではなく、色々な世代の人に牧場に来てもらえるように企画を考えてみる。「固く考えずに気楽にいろんな取り組みを進めていきたい!」というような意見が出ました。
 伝え方も色々あると思うので、テレビ番組のように作って繰り返し行い、ひとつのものを作ってみる。  子どもたちだけではなく、色々な世代の人に牧場に来てもらえるように企画を考えてみる。 「固く考えずに気楽にいろんな取り組みを進めていきたい!」というような意見が出ました。
5グループ
 オンラインを活用して発信することは大事なこと。
 牧場でオンラインツアーをしたり、学校でYouTubeを使い色々な活動・授業などの取り組みを配信したりという話も出ました。
 コロナであれもこれもできないというよりは、全ての人が幸せになるようにというのを土台に大事にして続けていくことが大事だということを話ました。
6グループ
 酪農家の語り部活動。(学校に行く、もしくはweb)
 体験活動のビデオ映像をネットで提供。
 ユーチュ―バーによる酪農体験活動。(日常活動つぶやき活動でも中央酪農会議でやってみては?)
 何もできないからこそ教材作りを!
7グループ
 きっかけづくりとして、子牛とかに学校に来てもらい、まず命にふれてほしい。
 その後に、子どもたちが持った課題や疑問を解決できるように、ライブ配信など行う。
 今まで、牧場に行くのも学校に来るにしても、繰り返しの活動が難しかった。
 子牛が来て感動して、でも後々に出てきた疑問などに対しては、webを使い、実際にいる様な臨場感を味わいながら学べることができるのではないか。今まで繰り返し活動することが難しかったことが、コロナ禍で実現できるのではないかと思いました。(例えば、出産のライブ配信なども)
8グループ
 本物に直接ふれあう活動が今できないので、そこをどうするか。
 少人数での活動ができるようになったら、それ用のカリキュラムを作ってできたらいいと思った。人数が少ない方が子どもたちの学びは深まると思います。
 コロナ禍で食料自給率も上がっているという話なので、そういう所から一般の方にも理解していただけたらという話が出ました。風評被害などもあるので、正しい理解と対応を心がけて、地域に理解してもらえたら良いのではないかという話が出ました。
9グループ
 YouTubeやzoomなど使うということですが、ポイントとしては「打ち上げ花火的」にならない様にすることだと思います。1回だけの訪問に終わらせないために、その時に出会った牛のその後の様子をずっとYouTubeやzoomを使い追跡するなど。
 ある農場では訪問するときに生まれる牛の心音を聞くという体験をするらしいですが、その牛が生まれて育っていく様子を配信し、直接フォローし子牛の成長を見られるようにする。何回も牧場を訪問できない代わりに、そういうことをしてみたらどうか。そして、先生や保護者にも興味を持ってもらって、巻き込んでいき、酪農教育ファーム活動をもっと大きくしていくことができるのではないかと思いました。
幸せな社会のために
 短い時間でしたが、たくさんのアイデアでありがとうございました。
幸せな社会のためにということが「キーワード」ではないかなと思います。酪農教育ファーム活動が何のためにあるのかを考えながらの深い話し合いとアイデアになったのではないかなと思います。
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