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令和2年度「アニマルウェルフェアの考え方に対応した乳用牛の飼養管理指針」の周知に関する研修会 主催者挨拶
主催者挨拶
 本日はお忙しい中、全国から酪農家や関係者の皆様にお集まりいただきありがとうございます。
 はじめに今年の生乳需給の状況について、お話しさせていただきます。
 春先、新型コロナウイルスの影響で学校給食用の牛乳の供給停止等により、生乳需給が急激に緩和しました。海外では溢れてしまったという話も聞きましたが、国内では業界関係者が一体となり、また消費者からの応援もあり、生乳を廃棄することなく乗り切ることができました。
 8月の梅雨明け頃を契機に今度は暑さの影響で生乳生産が減少し、生乳需給はかなりのひっ迫状況になりました。都府県では生乳が足りなくなると北海道からの輸送に頼ることになります。今年はそういう事も想定し、ホクレンでも輸送体制を強化していましたが、それでも足りず乳業メーカーのオーダーに満足に応えられない状況が続きました。また、台風により生乳を運ぶ大型船・ホクレン丸が欠航する事態も発生しました。
 9月中旬以降、生乳生産は回復しましたが、業務用需要は回復していません。全体として牛乳消費も鈍化傾向となり、生乳需給は再び緩和傾向です。今、新型コロナウイルス感染者が拡大する中、生乳の不需要期を迎え、例年以上の緩和傾向になることを心配しています。
 酪農は様々な外的環境の変化に左右されます。引き続き、指定団体や関係者間で連携しながら需給変化に対応していくことと併せて、消費者には水道の蛇口を「ひねる」ように生産量をコントロール出来ないという酪農の特性等を丁寧に説明し、ご理解いただくことが大切だと考えています。

 本日は「アニマルウェルフェアに配慮した飼養管理等」についての研修会です。近年、牛の生態や習性による行動を妨げることがないよう、アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理が求められるようになっています。酪農家の皆様には、どんな時も、安全安心な生乳生産をしていただくことが重要です。皆様の置かれた状況は違うと思いますので、それぞれの状況に適した適正な乳牛の飼養管理を行っていただければと思います。
 今日の研修会を通じて、酪農家の皆様にはアニマルウェルフェアの指針について改めて学んでいただき、ご自身の乳牛の飼養管理に役立ていただけたらと思います。また、指定団体や指定団体会員の職員等の皆様には、酪農家への指導に役立てていただくとともに、ご自身の地域でもこのような研修会を開催することもご検討いただければと思っています。
 本日の研修会が、皆様にとって有意義なものとなることを祈念して挨拶に代えさせていただきます。

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