|
トップ
|
中央酪農会議とは
|
お問い合わせ
|
スゴいぞ!牛乳。飲んだら、ええよう。 >>>
2000.SPRING Vol.6
昨年3月に農水省が「新たな酪農・乳業対策大綱」を取りまとめてから、1年が経過し、この間、政府・国会においては同大綱の具体化を図るための検討や施策の転換が進められてきています。
本年2月25日には、その一つとして不足払い法の改正法案が閣議決定され、平成13年4月からは、新しい不足払い法が施行されることが予定されています。
今回の不足払い法改正のポイントは、まず、乳製品及び加工原料乳の価格形成に市場実勢が反映されることとなった点があげられます。
従来、乳製品や加工原料乳の価格は、それぞれ安定指標価格、基準取引価格が国により算定・公表されていました。このため、加工原料乳については、基準取引価格(平成12年度61.83円/kg)で実際の取引が行われ、乳製品価格については、ほぼ安定指標価格前後の水準で取引されてきました。平成13年度からは、これらが廃止されるため、加工原料乳価については、広域指定団体と乳業者の間で乳価を決定されることとなり、広域指定団体(都府県8指定団体)の役割がますます重要になって来るといえます。
加工原料乳に対しては、従来のような不足払い的な補給金(保証価格?基準取引価格)は廃止され、新しい算定方法による助成が行われることとなりました。具体的には、過去3ヵ年の加工原料乳地帯(北海道)の生産費、乳量などから算出された変化率を前年度の助成単価に乗じるというものです。この算定方法の場合、過去3ヵ年のデータを使用するため、生産費の下降や上昇分が助成単価にストレートに反映されず、「生産者の経営判断の目安になり、生産性向上分を反映させられる」と農水省は説明しています。
また、上記のような算定方法による新しい補給金の算定は平成14年度から実施されることとなります。制度見直しの初年度である平成13年度は、「制度の円滑かつ適正な移行に配慮することとし、適切に設定」となっており、平成12年の11月中に決定されることが見込まれています。したがって13年度の単価設定にあたって、生産者は、現行生産者手取りの確保を基本に決定されるよう、国等に今後も継続的に働きかけて行くことが必要となります。
補給金は、新たな算定方法により、今後も助成されることとなりましたが、基準取引価格は廃止されるため、今後、予期せぬ需給変動等により加工原料乳価がさがってしまう可能性を否定できません。この場合、補給金を上乗せした生産者手取りが再生産確保水準を下回ってしまうということになります。このため、こうした場合の「激変緩和措置」を創設することとなっています。
この措置は、生産者及び国の拠出による基金を財源にするもので、この基金に拠出していることが新しい補給金の交付要件にも付け加えられています。万が一加工原料乳価格が下落した場合は、この基金から下落分の何割かが補てんされることとなります。
上記のように、新不足払い法では、加工原料乳の価格形成は市場に委ねられることとなったものの、補給金や「激変緩和措置」の創設等により経営の安定を図ることとなりました。また、この他、平成12年度には関東及び九州の広域指定団体が全国に先駆けて始動し、13年度には全ての都府県で広域指定団体が業務を開始する予定となっており、適正な需給調整、乳業者との乳価交渉力や集送乳路線の合理化が従来より改善されることが期待されます。
しかし、臨機応変に生産量を調整できないという生乳生産の特性は、今後も変えようがありません。このため、生乳がだぶつき、乳製品の在庫量が膨れ上がり乳製品価格が低落し、これが加工原料乳価ひいては飲用原料乳価の低落に影響を与える可能性があります。したがって生産者主体の需給調整がますます重要になって来るといえます。調整保管(乳業者等が抱える乳製品在庫の金利・倉敷料への補助)が今後も継続されるため、ある程度の乳製品価格下落への歯止めにはなりますが、場合によっては原料乳の価格の低落も懸念されます。
また、飲用牛乳原料乳を主体に生産している都府県については、零細な加工原料乳処理工場が多く存在するため、製造コスト、販売力等が加工原料乳地帯に比べて弱く、都府県の加工原料乳が低下する危険性をはらんでいます。このようななかで、今後、真に酪農家の安定を図っていくため、飲用向け生乳の需要拡大を図ることはもとより、広域需給調整の適正な実施に加えて、はっ酵乳等向け生乳等の販売数量の拡大等を通じて如何に都府県の加工原料乳の発生を少なくしていくか、あるいは、都府県の乳製品を合理的に加工・販売していくかといったことも含めた需給調整対策を、先に述べた経営安定対策等と組み合わせて総合的な対策として構築していくことが、真に必要なこととなります。
|
ホーム
|
サイト利用規約
|
個人情報の取り扱い
|
中央酪農会議とは
|
お問い合わせ
|
(C) Japan Dairy Council All rights reserved.