◆想定している最悪の事が「起こる」と考えておく
村田:
一番大事なのは、体験者が牧場に来てからではなく「事前の準備」。
畜舎周辺の整理整頓。普段、牧場内部の人間が過ごしている時には何の問題もない物、例えば枯れ草用のフォークや、普段使用している器具、道具、機械等に体験中の子どもが興味を持って近づき、怪我をすることがあります。
私も実感していますが、想定している最悪のことが実際に起こります。それを防ぐために、子どもが立ち入る場所は整理整頓し、異常牛は隔離する。チェックしたことが関係者に分かりやすく、情報共有されていることも大事です。現場の誰か1人が気付いていても、他の人に共有されていないのでは意味がありません。異常牛にはスプレーで大きく書いておく、リボンを付けるなど、関係ない人にも分かるくらいの印をつけるのが良いでしょう。
また、大学の研究室などでも強く言われますが、不特定多数の人が出入りするような受け入れ体験をする場合、悪意のある人の出入りが「ある」と考えて、重機や薬品は鍵をかけて管理をしておきましょう。
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