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令和元年度 酪農教育ファーム『夏の研究集会』−主催者あいさつー
主催者あいさつ
酪農教育ファーム研究会 会長
國分 重隆


 毎年楽しみにしている日が来ました。
本日は、5つの実践発表を予定しています。これを皆さんで共有できることを、私自身が1番喜んでいます。同じ志をもつ仲間が全国から集まり実践を共有することは、この先、この会を続けて行く上でとても大事な機会になると思いますので、有意義に時間を使って欲しいと思います。
 本日の研究集会は、私たち研究会の活動をバックアップしてくれている、一般社団法人中央酪農会(以下、中酪)との共催です。中酪には、改めて感謝を申し上げます。
 また、本日は農林水産省からも来賓として列席していただき、私たちの研究会に花を添えて頂いております。本日は暑い中お時間を作って頂きありがとうございます。


一般社団法人中央酪農会議 事務局長 
寺田 繁


 本日は暑い中、全国各地から教育関係者の方、酪農家の方そして関係の皆様にお集まりいただき、感謝申し上げます。また昨年度は酪農教育ファーム20年の節目の事業にもご協力いただき、この場をお借りして御礼申し上げます。
 最近の酪農を巡る情勢を簡単にお話しさせていただきます。
 まずは、生乳の生産ですが、近年、国内の生産量で国内の需要量を満たすことが出来ない状況が続いています。
 酪農業界では、生乳生産基盤の強化が非常に重要な課題になっています。4月には飲用向け乳価の引き上げが行われました。また、国の補助事業も活用しながら様々な対策を実施しており、減少傾向だった乳牛の頭数は増加に転じて、中長期的には生産が回復するのではないかと見込まれています。それでも、依然として、酪農家の減少には歯止めがかかっておりません。所得の問題や過重労働など様々な要因があると思いますが、個人的には酪農家の皆様が仕事に対してやりがい、誇り、夢を持つことが重要ではないかと思います。
 酪農教育ファーム活動は、ただ生乳を生産するだけではなく、酪農そのものの価値を見出し高めてきており、酪農家の皆様のやりがいなどに貢献しているのではないかと感じています。牧場へ来た子どもたちの笑顔や感謝の言葉を通じて多くの酪農家が元気を貰ったと言います。また、酪農教育ファーム活動を通じて消費者に「酪農」の仕事の実態を知って頂くことが、牛乳乳製品の価値を理解して頂くことに繋がっていると思います。
 一方、教育現場では今年度より新しい学習指導要領の移行措置がスタートしています。①知識・技能、②思考力・判断力・表現力等、③学びに向かう力や人間性等の3つのバランスが取れた教育を通じて、児童・生徒の生きる力の育成に努めることが求められるとされています。
 これは、これまで酪農教育ファームが推進してきたものと共通する部分が多く、今後、教育関係者の方との関係を深め活動を推進していくことが重要だと感じています。
 本日は5つの実践発表とワークショップを行う予定です。特にワークショップではSDGsを題材に進めていきますが、今後SDGsは酪農や教育という枠ではなく、社会的に大きな枠の中で推進する必要がある課題だと思っております。
 限られた時間ではありますが、皆様の今後の活動の一助にして頂ければ幸いです。


来賓あいさつ
農林水産省生産局畜産部牛乳乳製品課課長補佐
丹菊 直子氏


 本日お集まりの皆差におかれましては、日頃から酪農の発展、酪農現場へのご理解を賜り感謝を申し上げます。
 酪農の情勢については先ほど寺田事務局長よりお話がありました通り、酪農家の戸数は減っておりますが、頭数が増加するなど回復の兆しが見えているのかと思います。
 先日、食料・農業・農村制作審議会において、酪農教育ファーム活動に取り組まれている酪農家さんが、「酪農教育ファーム活動は、酪農家にとってもやりがいになる」というお話をしておりました。農林水産省としても今後、ヒアリングや現場の声を踏まえ、今後皆さんが希望を持って生産を継続して頂けるように議論を深めたいと思います。
 本日は、酪農教育ファーム活動に携わっている酪農関係者、教育関係者が一堂に会し、実践の発表や意見交換が行われると伺っております。
 酪農教育ファーム推進委員会が立ち上がり20周年と聞いておりますが、これまで子どもたちに酪農の現場の実態や乳牛を通じたいのちの大切さなどを伝えることに加え、本日のような集まりを通じ、各地域で取り組んでいる皆様との横のつながりを深める機会があったからこそ20年継続されてきたと感じます。
 お忙しい中、集まる時間を紡ぐことにより、次の30年、40周年に繋がればと考えております。これからも子どもたちをはじめ多くの方々が酪農に触れ、酪農の発展に繋がりますよう、皆様のご活躍を祈念し、挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。
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