平成29年度 酪農教育ファーム『夏の研究集会』−研究会の活動報告−
研究会活動報告
北海道十勝郡浦幌町立上浦幌中央小学校
野上 泰宏氏

 日本酪農教育ファーム研究会・副会長の野上です。
 私のいる浦幌町は北海道の道東、帯広と釧路のちょうど真ん中にあります。主に一次産業が中心で、畑作、小麦、ビート、甜菜それから酪農、畜産、林業、港の方では漁業が盛んな町です。
今年は異常気象と言ってもいいくらいで、7月に入って35度を超える日が連続し、最高気温は37度にまで上がりました。こんなことは私も初めてです。牛も元気が無くなり、暑さの中で大変な思いをしています。最近になってようやく涼しくなってきて、気温の変化の激しさに驚いています。
活動報告
平成28年8月6日 「夏の研究集会」
 昨年度の夏の研究集会では、モーモースクールのモデルカリキュラム(高学年)開発及び効果検証に係る報告と、私の勤める上浦幌中央小学校の佐藤陽子先生による事例発表を行った。ワークショップは、「みんなで創る出前(模擬)授業」という題で、熊本県の吉永先生のコーディネートのもと、東京都の福井先生と酪農家の吉田さんによる模擬授業をベースに進めた。

平成28年9月11日 研修会「酪農と本」
 「酪農の仕事」、「命をいただく」、「酪農家族シリーズ」、牛を専門に撮影している写真家 高田千鶴さんの本「うしのひとりごと」など、酪農に関わるたくさんの本を集めて、中身を検討する学習会を行った。「牛はいつでもモーという」という本の読み聞かせなど、参加者同士で交流した。
平成28年11月6日 イベント「先生と酪農家との交流会in磯沼牧場」
※関東生乳販売農業協同組合連合会 酒井氏より報告。
 東京都の森保先生と、磯沼牧場の磯沼さん、酪農教育ファームアドバイザーの松原さんと協力しながら、若手の先生を中心に若手酪農家や従業員にも参加いただき、酪農に触れ、興味を持ってもらうことを目的としたイベントを開催した。
 主催者挨拶、アイスブレイクの後は、磯沼牧場の乳製品などを使ってみんなで楽しく昼食作りを行った。放牧場に移動して青空のもと昼食を取り、その後は乳搾り体験と、酪農家さんとの意見交換会を行った。

平成28年2月5日 研修会「夢は牛のお医者さん」
 映画「夢は牛のお医者さん」を鑑賞後、ホワイトボードを使いながら参加者で感想を出し合った。

平成29年5月13日 イベント「小泉牧場見学」
 東京23区唯一の牧場、小泉牧場を見学。
 小泉さんは、自分は牛の先生ではない、あくまでも酪農家だということで話をしてくださった。子どもたちに教えるのは先生の仕事。先生は子どもたちからいろいろな質問をひっぱり出してきて自分に投げかけるが、全て答える事はできないし、自分にもわからないことはたくさんある。酪農家ができることは、ただ自分の思いや経験を伝える事。それを大事にしていると話してくださった。小泉さんは地域の学校の子たちに話をするとき、地元の先輩として話すということを大切にしているそうだ。
平成29年6月1日 講演会「次期学習指導要領について」
 定期総会の後に、次期学習指導要領について國學院大學教授で本研究会会員でもある田村学先生から講演いただいた。
 学習指導要領の改定の背景にもあった学力低下からは脱却の兆しがあるが、その反面子どもたちに自信が無い、自分の良い所が見つけられない、自尊感情が低いという実態がある。企業や会社でも、知識習得だけでなく能力育成を求めるところが増えてきている。新しい時代に必要となる資質、能力の育成と学習強化の充実が学習指導要領改定の方向性。
講演では、社会に開かれた教育課程カリキュラムマネジメントと、主体的対話的で深い学び=アクティブラーニングの解説をいただいた。

アクティブラーニングについて3つの大事なこと
1.課題解決に向けたプロセス
 自ら課題を見つけ、調べて解決する。そこで学習の楽しさを味わい、次の意欲、新たな疑問の解決に向かう。
2.インタラクション(相互作用)
 友達あるいは他者との関わり。そして情報を受信するだけではなく、自ら情報を発信することによって学んだことの再構築をしていく。
3.リフレクション(振り返り)
 学習の手ごたえを子どもたちに味わわせることが大事。
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