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「牛乳に相談だ。」キャンペーン
19年度は「実需」につなげる手法を展開
 中央酪農会議は5月30日、牛乳消費拡大促進委員会(委員長・上田隆穂学習院大学教授)を開き、平成19年度の「牛乳に相談だ。」キャンペーンの内容を決定した。
 今年度は、過去2年間と同様に、夏・冬の年2回、中高生をメーンターゲットに、テレビコマーシャルや交通・屋外広告、携帯電話のウェブサイトを活用したキャンペーンを行い、中高生に牛乳がより身近な存在となるよう訴求する。また、家庭の冷蔵庫に牛乳がないことに気づかせる新たなキャンペーンロゴも投入し、中高生の母親層にも実際の牛乳の購買を促すことで実需につなげるキャンペーンに力を入れる。
 今号では、19年度のキャンペーンの特徴について紹介する。

3年目で新キャンペーンロゴ投入
 3年目となる今年度は、キャンペーンの基本フレームの限られた予算(9億5000万円)の中で、中高生をメーンターゲットにするという方針は変えないものの、牛乳の消費低迷に歯止めがかからない中で、実際の牛乳の購買者である母親に購買意欲を促すといった、牛乳の購買量の増加(実需の増加)につなげるための働きかけにもこれまで以上に重点が置かれる。
 今年度の新たな特徴として、まず、新たなキャンペーンロゴ「牛乳に相談だ。と思ったら冷蔵庫にないから買いに行こう。」を投入したことが挙げられる。
 この新しいロゴは、牛乳の消費増加につなげるために、メーンターゲットの中高生と実際に牛乳を買う母親に、牛乳が冷蔵庫にないことを気づかせることで、牛乳の購買・飲用を促すことを意図した表現になっている。
 この新しいロゴは、今年度の夏と冬に集中して放映するテレビコマーシャルをはじめ、全国の主要駅での交通広告や屋外広告、店頭、イベント会場など、牛乳の飲用訴求可能なあらゆるコンタクトポイントで使用していくことにしている。

中高生の飲用量別に情報訴求
 また、今年度の2つ目の特徴としては、メーンターゲットである中高生の牛乳の飲用量に応じて情報を訴求することである。過去2年間のキャンペーンでは、牛乳の飲用量に関係なく、中高生を「ひとくくり」にして、牛乳に関する同じ情報を伝えていたが、今年度からは、牛乳の飲用量に応じて中高生を「ヘビーユーザー」、「ミドル・ライトユーザー」に区分し、それぞれの階層に応じて的確な情報を展開していく。
 調査によると、牛乳を良く飲む層と飲まない層を比較した場合、その生活態度や食生活に関する考え方が全く異なることが分かった。飲む層は『規則正しい体力派で食生活への意識が高く、良く運動をしている=「体育会系」』、飲まない層は『不規則な生活で、好き嫌いが多く、ほとんど運動をしない=「文化系」』の傾向が高い。
 この調査を踏まえ、牛乳を飲む層と飲まない層に分け、それぞれの特徴に応じて、異なったコミュニケーション手法を展開していく。飲む層である「体育会系」の中高生には、スポーツイベント等を通して牛乳の効能を中心に訴求し、「やっぱり飲んでいて良かった」と牛乳飲用に対する確信をねらっていく。また、飲まない層の「文化系」の中高生には、音楽などの文化イベント等を通して「牛乳を身近に感じる」イメージを訴求し牛乳飲用の促進を図っていく。

キャンペーンの対象範囲拡大
幼児からOLまで
 3つ目の特徴として、キャンペーンのターゲットを中高生だけでなく他の幅広い世代にも広げていくことが挙げられる。
 これまでの2年間のキャンペーンの実施で、「牛乳に相談だ。」の親しみのあるロゴやユニークなキャッチコピーなどに対する印象度や好感度は高く、中高生だけでなく世代を超えた支持を集めていることが明らかになっている。このことは、キャンペーンのターゲットが、さらに拡大する可能性を秘めていることを示している。
 これを受け今年度は、メーンターゲットの中高生向けキャンペーンの効果が分散しない範囲で、幼児からOL層まで幅広い層を対象にしたキャンペーンを展開する。
 具体例としては、玩具メーカー・バンダイとの連携により、カプセル自動販売機「ガシャポン」で「牛乳に相談だ。相談おみくじストラップ」を販売することや、森永製菓との連携による牛乳とココアとの混ぜ飲みの提案、大学生対象を対象としたキャンペーン「オリジナル自動販売機」及び「オリジナル牛乳」を通して、牛乳の新しい飲用機会の提案をする取り組みなど、従来にない連携の手法を使うことで、中高生だけでなく、より幅広い年齢層にキャンペーンの内容を訴えていくことにしている。
 この他、コープネットや牛乳宅配店など特定の流通業者と連携した牛乳の購入促進キャンペーンなども展開し、牛乳の実需につながる取り組みを行っていく。
 牛乳の消費量が低迷する中で、3年目を迎えた「牛乳に相談だ。」キャンペーンが牛乳の消費減少に歯止めをかけてくれるよう、関係者からは大きな期待が寄せられている。

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