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vol34
VOICE

消費動向調査
『牛乳・乳製品の消費動向に関する調査』概要
 (社)日本酪農乳業協会が、2006年の『牛乳・乳製品の消費動向に関する調査』結果を発表しました。この調査は1987年から毎年実施しているもので、牛乳・乳製品の飲食・購入・嗜好等に関する基本的な項目についての動向を、時系列で把握することが可能となっています。
 調査は、6月1日から6月19日まで、全国13歳以上の男女6000人を対象に行ったもので、有効回収数は3478サンプル(58.0%)。
 今号では、調査結果のうちの「白もの牛乳類の飲用実態」について紹介します。

白もの牛乳類を毎日飲む人は4割弱
 飲む頻度(飲み方を問わず)は、「毎日飲む」が37.7%、「週に5〜6日飲む」が9.5%で、5割近くの人がほぼ毎日飲んでいます。ただし、2000年からの推移をみると、「毎日飲む」の割合は41.1%から37.7%へと徐々に低下してきており、「ほぼ毎日飲用」の割合も50.9%から47.2%へと同様に低下し続けています(表1参照)。
 2006年の特徴としては、調査開始以来10%前後で推移してきた「全く飲まない」の割合が13.7%と大きく上昇していることが挙げられます。消費減退の大きな要因の一つと言えるかもしれません。

学校給食が終わると牛乳離れが進む傾向
 飲む頻度の「ほぼ毎日飲用」の割合を性・年齢別にみると、男女とも中学生では8割程度と高いものの、10代(中学生除)では、男性で52.6%、女性で45.1%と大幅に低下しており、学校給食が終わると途端に飲まなくなるという実態がみてとれます。20代では更に、男性45.5%、女性39.7%と低下しており、若者層の牛乳離れがうかがえる結果となっています。尚、女性は30代からは上昇に転じますが、男性は低下傾向が40代まで続いています(表2)。
 また、「全く飲まない」人の割合は、男女とも年代が高くなるほど上昇する傾向がみられます。この傾向を改善できるかどうかも、消費拡大のための大きな課題ではないでしょうか。

1日当たりの平均飲用量は焼く200ml
 1日にどれくらいの量を飲むかでは、性・年齢別にみても、どの層でも「200ml」が最も多く、全体で見てみると、白もの牛乳類飲用者の51.8%と過半数を占めています。
 1日に飲む量を、飲用頻度・飲用量に関する回答から算出すると、全体での平均量は197mlとなっており、最も多く飲用しているのは男性中学生で、平均339ml、次いで女性中学生が247ml、男性10代(中学生除)が218mlとなっています。尚、男女とも、年代が上がるにつれて飲用量が減少する傾向にあります。
 この3年間の変化では、男性中学生の飲用量が増加傾向にあるのに対し、男性10代(中学生除)では減少傾向が続いています。

「そのまま飲む」量が64%
 「そのまま飲む」「他のものと混ぜて飲む」「シリアルなどにかける」の飲み方ごとの飲用量の割合は、全体でみると、「そのまま飲む」が64.1%を占め、「他のものと混ぜて飲む」が31.3%、「シリアルなどにかける」が4.6%となっています。
 性・年齢別では、男性の中学生および50代以上、女性の60代以上で、「そのまま飲む」が70%以上と多くなっています。一方、男性の30代、女性の20代、30代は「他のものと混ぜて飲む」が、40%台で、他の世代と比較して多くなっています。特に女性の20代、30代では「そのまま飲む」割合と「他のものと混ぜて飲む」割合がほぼ等しくなっています。
 また、「そのまま飲む」割合が100%となる人は27.2%、「他のものと混ぜて飲む」ことがない人は29.9%、「シリアルなどにかける」ことがない人は75.6%と、それぞれ高い割合を示しており、ここからも「そのまま飲む」ケースの多さがみてとれます。

飲用シーンは「のどがかわいたとき」と「朝食をとりながら」が4割
 飲むシーンでは、高い方から「のどがかわいたとき」41.2%、「朝食をとりながら」40.4%、「おやつや間食時」35.7%となっています。
 2002年と比較すると、ほとんどのシーンで割合が低下しており、特に「風呂上がり」では38.5%から26.7%に、「のどがかわいたとき」では53.3%から41.2%にと、いわゆる「止渇機能」での低下が顕著となっています。尚、その代わりとしては「無糖のお茶飲料」「コーヒー(コーヒー飲料含む)」などが飲まれるようになってきているものと思われます。

「自動販売機で購入する・したい」人は少数
 飲料自動販売機で購入することがある人(外で購入することがある人の15.7%)では、購入場所は、高い順に、「店頭(街頭)」が40.5%、「職場」が23.7%、「駅の構内」が18.7%、「公共施設」が14.4%、「スポーツ施設」が12.5%、「学校の構内」が7.0%となっています。
 また、購入しない人の理由では、「自動販売機では牛乳以外のものを買いたい」が62.2%、「自動販売機に牛乳がないから」が35.6%となっており、その35.6%の人に、もし自動販売機に牛乳があれば買いたいかを聞いたところ、「買いたいと思う」が26.6%、「買いたいと思わない」が44.3%、「わからない」が28・7%となっています。

「カルシウム」「栄養」「健康によい」が飲用の3大理由
 飲む理由で最も高いのが「カルシウムがあるから」で、56.8%。次いで「栄養があるから」が45.1%、「健康によいから」が40.5%となっています。しかし、いずれも2002年と比較すると低下しています。
 性・年齢別にみると、中学生を含む10代、20代の男性で、「好きだから」「おいしいから」「いつも家にあるから」が他の層よりも高くなっており、男性中学生では「水などの代わりに」「家族がすすめるから」も全体より5〜10ポイント以上高くなっています。
 また、男女とも中学生を含む10代では、「背が高くなりたいから」が高いのも特徴です。かわって50代〜70代になると、「健康によいから」「骨粗しょう症が心配だから」が高くなっています。

※日本酪農乳業協会のホームページに調査結果の要約版が掲載されていますので、より詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。

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