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2006.SPRING Vol.30
VOICE

認証牧場が新たに仲間入り!
酪農教育ファーム認証研修会を開催。
平成17年度「酪農教育ファーム認証研修会」が2月16日、17日は東京、23日、24日は名古屋で開催され、新たに17牧場が認証され認証牧場数が200件となりました。ここでは東京の研修会の様子を紹介いたします。

コミュニケーションをテーマに教育的な関わりを学ぶ
 研修会の開催にあたって、中央酪農会議の前田浩史事務局長より『強い酪農から愛される酪農へ』と題した講演が行われ、「牧場で牛と触れあうことが子どもに命の大切さを実感させる」として教育現場で評価が高まっていること、また酪農業界にとっても生徒や先生を通して酪農理解・牛乳消費拡大へつながると活動への期待を語りました。
 続いて、自然体験学習で人材育成等を手がける澤田智茂氏が「子どもとのコミュニケーションの取り方が酪農教育ファームのポイント」と指摘。子どもたちへの語りかけや集中させるためのテクニックなどを実演を交えて講義しました。とくに、一方的な説明ではなく、子ども自身が興味をもち、積極的に関わる姿勢を引き出すことが大切だと述べました。

命の大切さを伝える酪農教育ファームの意義
 澤田氏のリードで参加者の緊張がほぐれたところで、松下牧場(静岡県)の松下克己氏と山口県周南市和田小学校の藤井幸司教諭から体験談を伺いました。
 松下氏は「臭いと言っていた生徒が牛に触ると、あったかい!と感動して表情が変わる」と語り、「クイズ形式で1回の搾乳の量を考えさせたりしている」と学びのための工夫を披露したほか、「廃用牛が食肉となることにも触れ、命の尊さと食べ物の大切さを話している」と語りました。また、教育ファームをめざす酪農家に対しては「いまある牛舎を利用しながら、少しずつ設備を整えていく方が効率的」とのアドバイスがありました。
 藤井教諭からは「ウサギのような小動物と違い、牛は体が大きくて子どもたちも真剣にならざるをえない。そこから得られる体験は大きく、学校で目立たない子どもが牧場で活躍するなど、子どもの未知の力を引き出す効果もある」と酪農教育ファームの教育的意義について強調しました。
 牧場内の安全・衛生対策については、中酪スタッフから手洗いやブーツカバーの装着、作業着の着用等の注意があったほか、ケガや病人の応急処置について東京消防庁の救急隊員から実技を交えた指導が行われました。
 最後に、各牧場の今後の取り組みについて意見交換した後、参加者の熱気があふれるなか、認証書の授与が行われました。
 認証制度が始まって5年、酪農教育ファームの社会的認知度もアップし、今後のさらなる活動が期待されるところです。

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