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2002.SUMMER Vol.15
VOICE





北海道での生乳生産は引き続き増加基調
 北海道の生乳生産は、13年度下期以上に伸び率が高まり、直近でも前年を大きく上回って推移しています。
 都府県では13年下期に生産がやや回復しましたが、これはBSEの影響による廃用予定牛の飼い延ばし等の影響が大きいと推察されます。と畜場での受け入れによっては、搾乳牛頭数の減少が再び加速することも考えられます。6月時点ですでに生乳生産が失速している地域もみられ、今後の需要期に向け、非常に不安定な生産状況にあるといえます。



危惧される需要期の生乳不足
 飲用向け需要は、天候要因に加え、3?4月にTV報道の影響によるヨーグルト特需が相まって、若干の回復がみられます。GW連休期間の余乳発生も心配されていましたが、比較的天候に恵まれたため、飲用向け消費はある程度維持され、地域的には例年より早い需給ひっ迫を迎えています。 また、牛乳の新製品(「おいしい牛乳」の全国展開)PRが活発に行われ、牛乳の好調な売れ行きが確認されます。今後、消費者に定着するかどうか、現段階では判断できませんが、市場・消費者に刺激を与えたことは確かです。
 こうしたことから、都府県の生産動向も勘案すると、需要期の生乳不足が厳しくなることも想定されます。



予断を許さない乳製品需給
 乳製品需給に関しては、依然、予断を許さない状況にあります。脱脂粉乳の13年度需要は16万トン台へと激減し、在庫量は大幅な乳製品過剰の平成5年を超える水準に達しています。バターに関しても、これまでは不足状況が続いていましたが、北海道での生産が好調なことに加え、13年度のカレント輸入バターの放出が実施されたこともあり、市場での逼迫感はなくなっています。  需要面では、バター・脱脂粉乳ともに好材料が見当たりません。乳製品需給のさらなる悪化を招かないためにも、14年度カレント乳製品の運用・売り渡しの適切な実施が求められるといえます。





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