スゴいぞ!牛乳。飲んだら、ええよう。  >>>                             



2002.WINTER Vol.13
VOICE





●北海道での生乳生産は増加傾向
 今夏は、当初危惧された猛暑とならず、特に東日本では冷涼な気候となりました。北海道・都府県ともに、昨年度に比べて分娩事故は大幅に減少し、個体乳量も増加が確認されています。
 北海道では、乳牛頭数が減少しているものの、6月以降一貫して増加を示しています。気候要因に加え、昨夏の猛暑の影響による分娩時期のズレや増産対策の成果等が考えられます。
 都府県では、8月下旬から9月上旬にかけ、気候要因から一時的に生産が増加しましたが、その後は再び低迷を続けています。一定ペースでの離農に加え、乳牛価格の高騰等による乳牛導入・更新の遅れ等もあり、乳牛頭数の減少が顕著となっています。



●雪印事故から一巡後、飲用需要にやや翳り
 飲用向け需要は、雪印事故後は好調でしたが、8月以降は減少に転じています。これまでの需要増は、雪印事故後の牛乳ひっ迫により、量販店が商品確保のため割増しオーダーを掛けていたことによる、消費行動とは乖離した構造があったという指摘もあります。昨年度の伸びの反動もあり、飲用向け需要は、今後もやや低調になる見方が強くなっています。
 乳製品需要は、脱脂粉乳が低下気味で推移し、在庫が増加傾向にあります。対して、バター需要は好調で、在庫が減少しています。年末需要期に向けて、クリームを含めた乳脂肪需給はタイトになると推察されます。



●13年度の計画生産は未達の見込み
 13年度の計画生産目標数量は、全国で7,730.8千トン(12年度計画比100.0%、実績比101.0%)で、実質的に増産型の計画となっています。
 中酪では、指定団体に対して計画生産関連のヒアリングを実施(10月)。指定団体から示された見通しを積み上げると、13年度の計画生産見込数量は、約7,605千トン(目標対比99%程度)となります。目標数量との対比を、北海道・都府県別にみると、北海道が100.4%程度、都府県が97.7%程度となります。直近で、北海道では見通しとほぼ同水準で推移していますが、都府県では調査時点よりもさらに生産の落ち込みが大きくなっています。牛海綿状脳症(BSE)の余波で、乳牛の導入・更新が阻害されていることもあり、目標に対する未達数量がさらに拡大する可能性が強いと思われます。










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