スゴいぞ!牛乳。飲んだら、ええよう。  >>>                             



2001.SUMMER Vol.11
VOICE




地域的に要因・背景等は異なりますが、直近の生乳生産は、12年度下期の停滞傾向が継続し、北海道・都府県ともに、飼養頭数・戸数が減少、個体乳量も伸び悩んでいます。需要期に向けた春先の乳牛導入も、乳牛の資源・価格等を勘案すると十分とはいいがたく、全国的に当面は回復が見込まれないと思われます。


飲用等向け需要については、消費者の牛乳回帰の傾向がある程度継続すると考えられますが、景気動向・他飲料との競合等を考えると楽観はできません。直近では乳飲料が復調傾向にありますが、12年度7月以降は生乳需要が高い伸びで推移したことを考慮すると、12年度並み、もしくは若干の低下となると推察されます。
一方、乳製品の需要では、脱脂粉乳は需要の大幅な落ち込みから在庫が増加していますが、バターは需給が改善されつつあります。また、生クリーム向けやチーズ向けについては、一定の需要の伸びが予想され、不安定な要因はありますが、乳製品の需要全体としては前年を確実に上回ると推察されます。


こうしたことから、13年度の生乳需要全体については、一定程度の拡大が見込まれる状況にあります。これに対し、いかに適切・安定的な供給を行っていくか、それが最大の課題です。
13年度計画生産の供給計画数量(インサイダー分)は、7,731千トン・12年度実績比101.0%で設定され、増産体制で臨むこととなります。今夏も猛暑が予想され、需要拡大が期待されますが、低迷する生産は需給上の不安要因ともなります。需要機会を逸しないように、広域指定団体体制のなかで、適切な広域調整等を行っていくことが求められます。




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