スゴいぞ!牛乳。飲んだら、ええよう。  >>>                             



1998.WINTER Vol.1
VOICE



Report
拠出金の使い道

酪農家の皆さんから毎月負担していただいている貴重な生乳需要拡大拠出金。そのうち、全出荷生乳1kg当たり5銭を、中酪が実施する生乳需要拡大特別対策事業の資金として活用しています。
また残りの拠出金のうち、次の金額がその他の中央団体でも活用されているほか、指定団体での地場産生乳の消費拡大事業など様々な事業が実施されています。


拠出金の内訳


新聞広告 全出荷生乳1kg当たり5銭を活用した生乳需要拡大特別対策事業は、日本の酪農生産や国産生乳への理解や支援を促すことを事業の大きな目的にしています。
全国牛乳普及協会が牛乳の栄養的価値や知識を消費者に普及し消費の底上げを直接的に図ることを目的にしているのに対して、中酪の事業は、酪農家の立場を鮮明に打ち出し、生産現場の実態や酪農生産の多面的な役割を国民に啓発することを特徴としています。
とくに、ウルグアイラウンド農業交渉をひとつの契機として、わが国酪農を取り巻く近年の国内外の環境には厳しいものがあります。さらに、最近の牛乳消費は長引く不況の影響もあって減少基調にあるほか、輸入乳製品を原料として製造することが可能な「牛乳の類似製品」の消費が急増しており、仮に自由化が進展し乳製品輸入が増加することとなれば、国産牛乳の市場規模は小さくなってしまいます。
こうした厳しい環境にあるからこそ、わが国酪農の役割や国産牛乳に対する理解と支援を広く国民に広げていく組織的な活動が何にも増して重要な時です。
以上のような観点から、平成10年度は次のような事業を展開中です。


各種広告媒体を通じて日本酪農の優れた役割や生産現場の実態、国産生乳の価値や機能などについて、広く消費者に伝えます。
●意見広告の新聞展開:酪農の持つ様々な機能や生産現場を、新聞を使って訴求。
●テレビ番組とのタイアップ:番組制作に協力し、地域社会や自然環境に貢献する酪農の姿をクローズアップ。
●啓発図書の出版:酪農生産を題材に、牧場での生活や牛乳への関心を高める内容の書籍を出版。
●インターネットにおける情報提供:ホームページを通じ、酪農や牛乳・乳製品の関連情報を提供。

生産現場における生産者と消費者の直接的なふれあいを通じ、日本の酪農や牛乳・乳製品に対する理解と支援の輪を広げます。
●消費者会員組織「ミルククラブ」の活動:会員向けの様々なイベントや年4回発行される情報誌によって、生産者と消費者のネットワーク作りや酪農・牛乳・乳製品に関する知識の普及と啓発を図る。
●日本の牧場スタンプラリー:牧場のオリジナルスタンプを押すことを通じて消費者が牧場を訪ね、生産者との直接的な交流を促す。
●酪農教育ファーム推進活動:本年度、最も力を注いでいる事業のひとつ。

生産者、量販店などの小売りバイヤー、マスコミに対し、的確な酪農関連情報の提供を行います。
●中酪VOICE:生産者の皆様と中酪を結ぶ情報誌として、年4回発行。
●量販店向け情報誌:バイヤーを対象に、牛乳・乳製品の正しい知識や消費動向、牛乳などの販売促進方法を紹介し、牛乳・乳製品に対する理解と適正な牛乳販売への取り組みを促す。
●酪農パブリリース:マスコミを対象に、酪農や牛乳・乳製品に関する知識や情報を伝える情報誌の発行を予定。

事業全体を的確に進めていくのに必要な調査や研究を行います。また全国の酪農関係者をあげた組織対策事業を推進します。
●日本型グリーンツーリズムの研究:酪農を核とした都市農村交流活動のあり方、交流活動に意欲的な生産者への支援策などについての検討や現地調査を行う。
●牛乳成分の加熱変化に関する研究:生乳と還元乳のちがいを熱履歴より識別し、加工乳や乳飲料の生乳使用率がわかる検査法の確立。
●生乳需要拡大メール運動:酪農家の想いを年賀状に込めて一般消費者に伝える。
●農村・酪農家バター運動(まごころバターキャンペーン):酪農関係者自らが継続的にバターの消費拡大を推進する。
●消費者交流ネットワーク等支援事業:消費者交流活動を自主的に行っている全国の生産者間の、相互交流活動を積極的に支援する。


(C) Japan Dairy Council All rights reserved.