スゴいぞ!牛乳。飲んだら、ええよう。  >>>                             



1998.WINTER Vol.1
VOICE



創刊ごあいさつ


全国の生産者との情報の共有や活動の一元化をめざして

中央酪農会議専務理事 西原高一 社団法人中央酪農会議(中酪)は、わが国の酪農の健全な発展を目的とする全国団体として、生乳生産者の協同組織による生乳受託販売の推進、生乳の需要調整と安定供給、流通の合理化、および品質の改善に努力を続けています。
その歩みをさかのぼってみますと、発足は昭和37年、農林省事務次官通達に基づき、酪農関係の全国機関としによって設立されました。現在、下図のように指定生乳生産者団体(指定団体)と酪農関係の全国機関により構成される酪農の指導団体として、主に生乳の流通に関する事業を進めてまいりました。
牛乳は米と並ぶ重要な基礎食品であり、牧場は日本の自然環境の保護に貢献しています。さらに次代を担う子どもたちの心の教育の場としても、酪農業の価値が大きく見直されています。その一方、昨今の牛乳・乳製品市場を取り巻く環境は、必ずしも好材料ばかりとはいえません。
牛乳消費の低迷や生産者乳価の低下をはじめ、新たな基本法やWTO体制下の国際規律に対応した酪農政策の改革、牛乳表示問題、食品市場の国際化など、さまざまな案件が国内外に広がっています。
そうした諸問題を解決し、今後の酪農のあり方を求めるには、全国の酪農家がひとつの運動体として、手を携えていく必要があるのではないでしょうか。
そのために中酪はまず、各指定団体と十分な連携を取りつつ、この情報紙を通じてインフォメーション・シェアリング、つまり酪農家の皆様との情報の共有を試みました。こうして生産者の総意を政府の施策にどのように反映させ、また生乳の需要拡大にどう取り組んでいくか、その包括的な事業方針と現状とを的確にお伝えしていきたいと考えたのです。
今号では、食料・農業・農村基本問題調査会の答申、指定団体の広域化の推進をはじめ、各指定団体を通じ皆様から寄せられる生乳需要拡大のための拠出金の使途の概要も、ご紹介いたします。順次、皆様のご参考になる酪農情報をご報告いたしますが、同時に皆様からのこれらの情報、その他に対するご質問・ご意見をうかがっていきたいと希望しております。
全国の生産者と中酪の開かれたメディアへ。「中酪VOICE」創刊にあたり、皆様との相互理解に、新たな意欲を燃やす所存です。


中酪会員構成図


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